14: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 00:28:03.44 ID:nY0iWbpOO
「それともの使い方を間違えてるぞ。それはそうと聞きたいのだけど、なんで俺が荷物持ちしてるの?」
一方で俺の両手には彼女の買った買い物袋が増えてゆく。その姿はクリスマス前にプレゼントをかき集めるサンタクロースにも見えただろう。いや、むしろ忖度苦労すというべきか。美穂の誕生日プレゼントを買いに来たはずなのにあれれおかしいぞぉ。ひょっとしたらこの子先輩にも荷物持ちさせてるのか。周囲の視線がやや気になるが帽子と眼鏡とマスクで変装している加蓮には気付いていないようだ。目元と口元を隠せば案外隠し通せるものだったりする。
「仕方ないよ、私マイクより重いもの持てないから」
「はいはい、よく言いますよ……ん?」
ふと目線を横にやるとファンシーショップの中、恋人のように肩を寄せ合うクマのぬいぐるみと目があった。2匹とも仲の良さをアピールするみたいにハートの小物を持っている。
「加蓮さん加蓮さん、あれなんかプレゼントにどうですか」
「コックリさんみたいに言わないでよ。でもクマのぬいぐるみかぁ。美穂好きだもんね。でもプロデューサーさんとあのクマ言うほど似てるかな?」
加蓮的にも評価は悪くなさそうだ。ファンシーショップだなんて柄じゃないけど近くでみないとわからない。ちょっとした異世界に入ると先程のクマさんたちが持っていたハートの小物はちょっとしたケースになっていてアクセサリーや鍵なんかを入れるのに良いかもしれないな。
「グッドチョイスなんじゃない? 私が美穂なら喜ぶよ?」
「じゃあこれにするか」
「プロデューサーさんと美穂で片方ずつ持とうって言ったら美穂顔真っ赤にして喜ぶと思う。あっ、もしかして両方渡すつもりだった?」
すみません、そのつもりでした。
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