132: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 23:14:08.22 ID:nY0iWbpOO
「……ーさん、プロデューサーさんっ!」
「はっ!」
「星空の下で寝たら風邪ひいちゃいますよ」
目を開くと心配そうに見ている美穂と満点の星空が瞳に映る。どうやら少し眠っていたらしい。ここのところあんま寝られてなかったしな……。
「ごめん美穂、寝ちゃってたみたいだ」
「星のこと知りたいって言うから折角教えてあげたのに……でも、普段見られないプロデューサーさんの寝顔を見られたんで良しとします」
「しないでくれ!」
「ふふっ」
悪戯っぽく笑う美穂を見ると毒気が抜かれる。
「寝坊助なプロデューサーさんはどんな夢を見たんですか?」
「夢? うーん、なんだろ、妙に頭ん中ぼやけてると言うか。でも……楽しい夢だった気がするよ」
「私と同じ、ですね、」
「同じ?」
「あっ、いや! えっと、それは」
なんだ、美穂も寝てたんじゃないか。時計を見ると12月16日がもう少しで終わりそうになっている。今から寮に送ると怒られそうだけど、変なところに泊まるよりかはマシだ。っと、その前に……。
「ああ、美穂。誕生日プレゼントがあるんだ。開けてご覧」
「わぁ……かわいいですっ! ありがとうございます! クマさんが2匹……えへへ」
心からの笑顔を浮かべる美穂を見て心が痛くなる。言わなきゃいけない、分かっている。例えそれが彼女の誕生日に水をさす真似だとしても。
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