ハリー・ポッター「僕の言うことを聞け」ドラ子・マルフォイ「……はい」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2019/12/07(土) 23:07:57.93 ID:kNKMPaOnO
「今は淑女にあるまじき寝顔を見せておるが、ずっと君に付きっ切りで看病しておったので、疲れたのじゃろう。なんとも健気な娘じゃ」
「ドラ子はどんな時でも立派な淑女ですよ」
むっとして言い返すと、校長は高笑いをした。
「ほっほっほっ! 恋は盲目じゃな!」
「校長先生、揶揄うのはやめてください」
思いっ切り馬鹿にされて、ハリーは憤慨した。
それでも校長はひとしきり笑い、目尻を拭う。
何も泣くほど笑うことはないだろうにと憤る。
「校長先生は意地悪ですね」
「見ての通り、老い先の短い年寄りの数少ない楽しみじゃから、大目に見ては貰えんかの?」
「ロクな死に方しませんよ?」
「ほっほっ! それはたしかに違いないの」
嫌味を言っても、どこ吹く風で受け流された。
「先生、ひとつ伺ってもよろしいですか?」
「なんじゃね、ハリー」
「何故僕に触れたクィレルは滅びたのですか」
「ハリー、それはひとえに愛じゃ」
このじじい、また茶化しているのかと思ったけれど、どうやら真面目に答えているようだ。
「ご両親の愛が、君を守ったのじゃ」
「ならば、僕は無敵なのですか?」
「君が成人を迎えるその日まで、ヴォルデモートに対してのみ、有効な太古の魔法じゃ」
なんとも都合の良い魔法があったものだと思ったが、そのおかげで僕は生き残り、再びドラ子に会えたことは素直に両親に感謝しておこう。
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