ハリー・ポッター「僕の言うことを聞け」ドラ子・マルフォイ「……はい」
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48:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/07(土) 22:58:58.69 ID:kNKMPaOnO
「ドラ子と先生を離せ!」
「ならば願え。賢者の石が欲しいとな」

そんなにその石ころが欲しけりゃくれてやる。
そう思って、鏡の前に立つと石が見えた。
まるで石榴のように赤い、賢者の石。
鏡の中の自分はこれ見よがしに見せつけた。
しかしそれを鏡の外に持ち出すことは不可能。

「くっ……どうすればいいんだ!」

必死に手を伸ばすもツルツルとした鏡の表面を撫でるだけで決して手が届くことはなかった。

「なんだ取れんのか。ちっ。使えない奴め。貴様なら或いはとは思ったが、無駄だったか」

ハリーでも石を鏡から取り出すことが出来ないと知ったクィレルは舌打ちをして、もはや用済みとばかりに杖の先を足元の人質へと向けた。

「石が手に入らんのなら、人質は不要だな」
「やめてくれ! 2人に手を出すな!!」
「ならばもっと必死に願え、ポッター!」

再び鏡に向き直り、ハリーは願った。
鏡に映る自分にその石を寄越せと。
しかし鏡の中のハリーは首を振った。

このままじゃいけない。またさっきと同じだ。
しかも今度はドラ子だけでなく、スネイプ教授まで失ってしまう。そんなの絶対に嫌だ。

『ポッター、考えるのだ。自分の頭を使って』

スネイプ教授の教えの通り、頭を使う。
必死に考えるも、その謎は解けない。
教科書に書いていないことは読み解けない。


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