ハリー・ポッター「僕の言うことを聞け」ドラ子・マルフォイ「……はい」
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37:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/07(土) 22:30:30.71 ID:kNKMPaOnO
「ドラ子、何が食べたい? 取ってあげるよ」
「い、いいの……?」
「君をないがしろにした責任を取りたいんだ」

宣言通りに優しくしてくれるハリーに感動しつつ、ドラ子はかぼちゃパイを指差した。

「はい、どうぞ」
「あの、もし良ければ、その……」

魔女とは欲深い生き物で、少し優しくされるともっともっと甘やかして欲しくなってしまう。
そんな銀色の姫君の要望を察したハリーはかぼちゃパイを丁寧に切り分けて、彼女の小さなお口に収まるようにしてから、口元へと運んだ、

「はい、口を開けて。あーん」
「し、失礼します……あむっ」

かぼちゃパイは甘かった。もう蕩けるくらい。

「美味しいかい?」
「美味しくて幸せ」

たぶん今、自分は大層にやけているだろう。
その自覚はあるけれど、止まらなかった。
お返しとばかりに、ハリーにあーんした。

「はい、あーん」
「もがっ!? ……ちょっと大きすぎない?」
「ハリーったら、リスみたいよ」

巨大なパイをぶち込まれ、頬をパンパンに膨らませたハリーを見て、ドラ子はクスクス笑い。
そんな一部始終を見ていた彼女・彼氏居ない歴=年齢の上級生たちは盛大に舌打ちしていた。

「トロールが!!」

早く誰か脱糞でもしてこの糖分過多な雰囲気をぶち壊してくれという彼らの願いは、意外な登場人物が突如開け放った扉の音と、その驚愕の内容によって、思いがけぬ形で叶えられた。

「地下室に、侵入しました……」

生徒の悲鳴がこだまして甘い時間は終わった。


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