ハリー・ポッター「僕の言うことを聞け」ドラ子・マルフォイ「……はい」
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36:名無しNIPPER[sage saga]
2019/12/07(土) 22:27:51.47 ID:kNKMPaOnO
「ここ、座ってもいいかな?」
「……どうぞ」

ドラ子の隣の席に腰を下ろす際に一応声をかけると、彼女はちらとハリーを見上げて頷いた。
ひとまず避けられなかったことに安堵したハリーは雰囲気を和ませるべく、話題を振った。

「さっきロンがとても冴えててさ」
「ハリー」
「突然席を外したハーマイオニーを見て……」
「ハリー、黙って。食事中よ」
「ご、ごめん……」

馬鹿な男の子の哄笑はドラ子の耳にも届いており、それ以上は言わせないと睨みつけた。
母譲りのキツイその視線はバジリスクをも霞ませる程の恐怖をハリーに与え、小動物程度ならば息の根を止められるのではないかと思った。

「あのさ、ドラ子」
「なに?」
「君は教授にやきもちを焼いているのかい?」

場を和ませることに失敗したハリーは、それでも望み通りの結果を得るべく、問いかけた。
図星をつかれたドラ子は頬を染めて、尋ねた。

「……もしそうだったら、どうする?」
「君に優しくする」

それはハリーにとっても、ドラ子にとっても素晴らしい結果であった。お互いに微笑んだ。

「それならやきもちを焼いた甲斐があったわ」
「ごめんね。君をほったらかしにして」
「こちらこそ、わがまま言ってごめんなさい」
「そんな可愛いわがままなら大歓迎さ」
「そんなに優しくされたら私、困るわ」

ほんとに困ってしまう。好きすぎて、困る。


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