環いろは「桜子ちゃんが二人になっちゃった?!」
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52: ◆LXjZXGUZxjdx[sage saga]
2019/12/01(日) 20:01:02.53 ID:5yCClcPC0


ねむ「お姉さん」

いろは「んっ・・・?」

ねむ「この桜子は僕が今持っている本に記述がない。従って本に戻すこともできない。桜子の存在を消すと言う事は、それは文字通り死を意味する」

ねむ「でも、もしお姉さんがそれを強く望まないほどに桜子が大切な存在なのであれば」

ねむ「僕が桜子のウワサの内容を変えよう。『タイムマシンに関する知識は持てない』 という内容を加筆すれば、済む話だよねきっと」

ねむ「本に記述がないウワサの内容を変えるのは難しいとは思うけど、元は同じ僕の魔力だし・・・まあ、なんとか頑張ってやってみるよ」

いろは「それをしたらねむちゃんはどうなるの・・・・?」

ねむ「桜子の記憶の中の僕も言っていたけど、残り全部の命を使うことになるだろうね。でも、あまり気にしなくても大丈夫。どうせ後数年の命。それをお姉さんのために使えるのなら、それは僕にとって人生の本懐を遂げる事に等しい」

いろは「ねむちゃん・・・? 自分が何を言ってるか分かってる・・・?」

ねむ「酔狂でこんなことを言ってるんじゃないよ。バカにしないで欲しい。僕がお姉さんを誰よりも大切に想うこの気持ちを疑念の目で見られているのだとしたら、それはこの上ない憤慨に当たる」

いろは「私の事を想ってくれるのは嬉しいけど、私は自分の命を大切にしない子は嫌いだよっ・・・!」


灯花「ねえっ! ちょっと待ってよ! さっきからお姉さまの考えていることが分からない」

いろは「えっ、そ、そう・・・? ごめんね」

灯花「確認させてっ。お姉さまは桜子の記憶にあるような魔女で終わる悲しい結末を避けたいんだよね?」

いろは「うん、そうだよ」

灯花「特に、わたくしや、ねむ、うい、そしてお姉さま自身が二木市の魔法少女に殺されるのを避けて、自動浄化システムを世界中に広げて、誰も傷つかずみんなが笑顔でいられる未来を実現したいんだよね?」

いろは「もちろん」

灯花「だったらこれからやるべきことははっきりしてるよね?」

いろは「というと?」

灯花「この桜子が居た時間軸では、今から30年後にわたくしのサーバーが処分されちゃっているけど、少なくともそれまでに起きた世界の出来事は詳細に分かるはずだよー」

灯花「その情報をできる限り桜子から教えてもらうの。この桜子はキュゥべえの知識があって今のわたくしのサーバーとは繋げられないから、口頭で教えてもらうことになるけど」

灯花「それで得られた情報をまとめてから、どうやったらお姉さまが思い描く理想の未来へと辿り着けるかを、今ここにいるみんなで考えるんでしょ」

いろは「うん、そうだね」

灯花「それなのになんだか議論が脱線していないかにゃー? ねむの命を犠牲にして桜子を救おうとか話し合ってるし」

いろは「そこは大事でしょ。どうしたら桜子ちゃんを救うことができるか私にはすぐに分からなくて・・・・」

灯花「桜子を救う? さっきわたくしが説明して結論は出たよねー?」

いろは「えっ?」




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