文化祭の実行委員長「別に、女子部員に告げ口なんてしないわよ」
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11:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/23(土) 21:52:41.48 ID:JSw9Bq48O
「あ、居た」

ついつい聞き惚れていたら、友人を見失った。
慌てて探しに廊下へ出ると、すぐに見つけた。
見るからにゴツい業務用と思しきヘッドホンを付けて、何やら音楽プレーヤーを弄っている。

「何を聴いているの?」
「ん」

尋ねると、おもむろにヘッドホンを頭から外して、手渡してきた。それを耳に当てる。

「これ、さっき彼らが演奏してた曲?」
「そう。良い曲だよね」

流れてくるのは今しがた聴いたばかりの曲。
もちろんプロの演奏を収録したものだ。
ヴォーカルの歌声も入っており完成度が高い。

「これは文化祭の時のやつ」

次に文化祭の際に演奏した『Hey Pachuco!』が流れ始める。これもプロによる演奏だ。

「どう?」
「たしかに良い曲ばかりね」
「そうじゃなくて、雰囲気」

雰囲気と言われても詳しくないので困る。

「やっぱさ、JAZZは落ち着いて聴くもんだよ」
「ああ、なるほど……」

ようやく、合点がいった。理解した。
軽音部内での喧騒はたしかに煩わしい。
だからそろそろ、彼らはやめるのだろう。


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