79:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 23:49:13.21 ID:QXbKSZYO0
そう、今日はお嬢様だけでなく、黒埼のおじさまがわざわざ会場へ来てくれることになっている。
従者として、粗末なものは見せられない。
「黒埼家の、じゅ、従者として……私は、果たすべき……!」
「それよりも、白雪さん」
急に両肩に手を置かれ、私の体が跳ねた。
「今のあなたは、シンデレラプロジェクトの力になりたいと願っているように、私には見えます」
胸の奥が大きく響く。
しかし、どういうわけか、目の前のコイツの瞳から、目をそらすことができない。
「今のあなたが感じていることは、メンバーの一員としての責任感と、皆さんとの思い出、絆。
これを守りたいがための緊張だと、私は思います。
あなたは、正常です。何も恥じることなどありません」
――知った風なことを、コイツは。
「どうか、自分を無価値などと、思わないでください。
守りたいものができたあなたと、アナスタシアさんなら、何も心配はいりません」
つくづく――私のことを、好き勝手に、知った風なことを――。
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