36:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 22:11:34.24 ID:QXbKSZYO0
日本人離れ、とは言うまいが――彼女はそのボーイッシュな美貌もさることながら、パフォーマンスも質実なものだった。
持って生まれた才能だけでなく、真面目にレッスンに取り組む中で着実に培われていったものだ。
極めて素直であり、純粋で真面目な心根であることが、そばにいるとよく分かる。
だが、彼女のアイドルに対するモチベーションは、どこから来るものなのか。
「アナスタシアさんは、ずっと前からアイドルを志してこられたのですか?」
「ンー……チヨ」
ちょっと困ったような顔で、アナスタシアさんは苦笑した。
「? 何か?」
「アーニャ、と呼んでください。
パパもママも、事務所の皆も、アーニャと呼んでくれますね?」
「それは……」
私は言葉に窮した。
それを拒む理由は、無いといえば無いのだが――。
返答に困っている私を見て、アナスタシアさんは握り拳を口元に寄せてクスクスと笑った。
「プロデューサーのことは、お前って呼ぶのに、アーニャは難しい、ですか?」
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