白雪千夜「足りすぎている」
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35:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 22:09:37.87 ID:QXbKSZYO0
   * * *

「チヨ、お水です」

 休憩に入ると、いつもアナスタシアさんはクーラーボックスから給水を取り出し、私に手渡してくれる。
 最近、一緒にレッスンをすることが多くなった。

「ありがとうございます」
「調子、良いですね」
「そうでしょうか」

「チヨのステップ、とてもキレイです」

 アナスタシアさんは、気安いお世辞とは思えない真っ直ぐな褒め言葉を、臆面も無く私に投げかける。
 何だか、身体がむず痒くなってしまう。

「綺麗というなら、アナスタシアさんの方がずっと綺麗です」



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