白雪千夜「足りすぎている」
1- 20
251:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 23:44:15.05 ID:1/ZkFkMM0
 結局、リハーサルは見なかった。
 どんな様子だったのかを、他の皆から聞くこともしなかったし、皆も私に配慮をしてくれたのだろう。誰も話をしてこなかった。

「一つ、お聞きしてもよろしいでしょうか」
「なぁに、畏まっちゃって」


「私が知っているちとせさんは、気まぐれで我が儘でこそあれ、欲の無い方でもありました」

 自分で勝ち取るよりも、他の誰かから得てきた。
 しかし、彼女の無欲な姿勢は、そのような環境によるものではなく、彼女自身の死生観からくるものと言った方が正しい。

「私に私の生きる道を与えるため、あなたもご自身の道を志したと仰いましたが……
 あなたが今日まで非常な努力を続けてこられたのは、あの人の期待に応えたいという思いもあったのでしょうか?」

「ふふ……それは嫉妬?」
「単純な興味です」



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
301Res/285.11 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice