229:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 21:54:54.04 ID:1/ZkFkMM0
連れられた場所は、事務所棟の上層にある常務の部屋だった。
シンデレラプロジェクトの事務室にあるそれとは比べものにならないほど、フカフカの椅子に座らされている。
ほどなくして、常務が二人分のカップを持ってこちらに戻ってきた。
「コーヒーしかなくてすまない。君は紅茶が好きだと聞いている」
「紅茶の方が、淹れるのが得意というだけの話です。
飲むものについては、飲めれば何でも。どうぞお構いなく」
「そうか」
常務が直々に淹れてきたのか。
彼女のような大企業の上役でも、自分でコーヒーを淹れることがあるのだな、などと勝手に感心している。
「本題に入ろう」
自分のカップにも、私がカップに口をつけるのも待たずして、彼女は切り出した。
せっかちな人だな。
「君は黒埼ちとせに、どのような魔法をかけたのだ?」
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