226:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 21:47:23.89 ID:1/ZkFkMM0
志希さんは、度が過ぎた冗談は言うが、嘘はつかない人だと認識している。
しかし、果たして額面通りに受け取って良いものかどうか――。
「チヨ」
「何でしょう」
握り拳を顎に当てて思案していると、アーニャがニコリと笑った。
「アーニャは、用事を思い出しました。先に寮、帰っていますね?」
「? ……はぁ」
私が了解するのも待たず、彼女はそそくさと足早に私の下を離れていってしまった。
一体何だというのだろう。
あんな一方的な態度は、アーニャらしくない。
ひょっとして、私に気を遣ったのか?
ちとせさんと二人きりで話をする機会を、彼女は演出したつもりなのかも知れない。
だが、さっきも言ったとおり、私は当日までちとせさんとは――。
いや――常務と話をしてこい、という意味か。
301Res/285.11 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20