219:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 21:23:31.66 ID:1/ZkFkMM0
「千夜は行かないの?」
杏さんがお決まりのソファーから身じろぎもせず、テーブルの上に残ったお菓子におざなりに手を伸ばす。
きらりさんがそれを、彼女の方に引き寄せてあげた。
「一番様子を見に行きたいのは、千夜だろうと思ったけど」
「私が一切の露出を控えているのと同様に、あの人のことも、当日の楽しみとして取っておきたいのです」
今でも、あの人は私の部屋にお茶を飲みに来てくれる。
ただ、それは取るに足らない世間話に留まり、かつての定期報告のような、アイドルの話をするものではない。
お互い何となく、そっちの話に触れないように気を遣い合うという、奇妙な友情のようなものが続いている。
301Res/285.11 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20