210:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 19:21:18.12 ID:1/ZkFkMM0
「分かりました。しかし、確認したいことがあります」
コイツの言うとおり、今度のフェスは、私にとってまず忘れられない大一番になるだろう。
そして、単なる思い出作りのために臨むものでもない。
「予め断っておきますが、私が歌うのは、シンデレラプロジェクトの存続のためではありません。
お前は私に、ステージを私物化しろと言っているのですか?」
過去に自分の担当アイドルを潰したコイツは、エゴを悪徳と捉えている。
私が思いの丈を込めて、好き勝手に曲を解釈して歌うのは、エゴには当たらないのか?
「それで良いステージができるのなら」
定規は真っ直ぐに答えた。
「そして、あなたの笑顔が見れるのなら、それは決して無価値にはなり得ないと考えます」
「ではもう一つ」
私は小さく息を吐いた。
「お前は以前、私をスカウトした理由を、笑顔だと言いました。
今も笑顔と口にしましたね。
一体どういう意味なのか、教えてください」
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