白雪千夜「足りすぎている」
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209:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 19:18:29.77 ID:1/ZkFkMM0
 シャワーを浴びて、着替えて事務室に行くと、アイツは応接スペースのテーブルの上に資料を広げて待っていた。
 脇には、サンプルを流すためと思われるノートパソコンも置いてある。

「白雪さんの新曲の候補を、三曲ほど絞ってまいりました。
 どれが良いのか、白雪さんに決めていただきたいと思ったもので」

 やはり、予想していた通りだった。
 だが、三曲も用意されるとは。

「選べと言われても、私には分かりません。お前のイメージに任せます」
「いえ、白雪さんが決めるべきだと考えます」
「え?」

 コイツにしては随分と踏み切った言い方に、一瞬戸惑う。

「今度のフェスに、白雪さんにも思うところがあろうかと思います。
 その思いの丈を込める曲は、実際にステージに立つあなたの意見を無視して決めることはできません」



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