197:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 18:24:50.82 ID:1/ZkFkMM0
消え入るような声が、漂う暗闇の中にポツリと落ちた。
「アーニャさん?」
「何も無いわけ、ありません……!」
彼女の強い否定を受けるのは初めてだった。
当然に、優しい感情から発露されたものなのは疑い無いが――。
でも、その背景には何があるのだろうか。
346プロでの半年と少しの付き合いの中で培った思い出――それ以上の厚みを、彼女の真に迫った言葉から感じる。
「白雪さん」
アーニャさんに気を取られていた所へ、アイツの低く真っ直ぐな声が私を叩く。
「素朴な疑問なのですが……黒埼家の養子になることは、考えなかったのですか?」
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