白雪千夜「足りすぎている」
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192:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 18:06:56.62 ID:1/ZkFkMM0
 かぶりを振って、足元の落ち葉を一度、軽く蹴っ飛ばしてみる。
 戯れにはしゃいでみるのは――柄にも無くセンチメンタルな気分に浸るのは、今の私にはこの程度で十分だ。

「黒埼家から決別……もとい、自立をするに当たって、過去を一度、清算するべきかなと、思ったもので」


 これ以上、ここにいたら凍えてしまう。
 空気も随分、乾燥してきた。

「寒い中、付き合わせてしまいすみません。行きましょう」

 車に戻ろうと、後ろを振り返る私の足が止まった。


 目の前には、アーニャさんとアイツが、ジッとこちらを見て立っている。

「あ、あの……?」


「チヨ……」



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