白雪千夜「足りすぎている」
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189:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 17:59:54.17 ID:1/ZkFkMM0
「白雪さんが、そのように思い詰めていたとは気づかず……申し訳ございません」
「いえ……私の方こそ、話をしませんでしたから」

 コイツの慎重な運転で、暗い山道を下っていく。

「それに、私が勝手に考えていたことです。お前が気に病むことではありません」

 泊まっていけばいいとおじさまは仰ってくださったが、お嬢様とああいうやり取りをしてなお、黒埼家の世話になるのは気が引けた。
 コイツも、事務所に残してきた仕事があるという。


「すみません、アーニャさん」
「シトー?」

「今日一日、付き合わせてしまいました。
 アーニャさんだけでも、泊まっていただくようお願いするべきでしたね」

「ニェット、チヨ……とても大事な日に、アーニャも一緒にいることができて、嬉しいです。
 今日はチトセだけでなく、チヨの誕生日、ですね?」



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