白雪千夜「足りすぎている」
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17:名無しNIPPER[saga]
2019/11/22(金) 21:17:22.71 ID:QXbKSZYO0
 なるほど。
 お互い車で移動していたはずのお嬢様方と男が、ここに来るまでどう接触をしたのか不思議だったが、そういうことか。

 同時に、そうまでして私をアイドルにしたかったのかという、お嬢様の強い意欲を感じる。

「千夜ちゃんは、私がアイドルになるならまだしも、ってこの人に言ったんだよね?」

 お嬢様の問いかけに、私は首肯した。
 確かに、お嬢様ほどのお方であれば、人を魅了することは容易い。

「だから私、アイドルになることにしたの」

 そう、お嬢様ほどのお方であれば――。


 ――は?

「今、なんと?」
「だから、アイドル。
 私は、アイドルになります。だから千夜ちゃんもやろう?」


 私は、背中に定規が刺さっているその男を見つめた。

「あなたは、何と言ってお嬢様を籠絡したのですか」
「いえ、そんな……」



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