白雪千夜「足りすぎている」
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131:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 14:42:44.44 ID:1/ZkFkMM0
「チヨちゃん、ギューン☆」
「うひゃあ!?」

 急に抱きつかれ、後ろを振り返ると、宮本さんだった。
 いつの間に背後に回ったのか、この人は。

「チヨちゃん、心配しちゃう気持ちも分かるけど、フレちゃん達も一緒だから安心してね。
 楽しいことが大好きな気持ちは、シンデレラプロジェクトの子達とギリギリ同じくらい、アタシ達も持ってるんだー☆
 チトセちゃんが本番もちゃーんと楽しくなれるよう陰日向に海越え山越え春はみやもと的にガッチリサポートするよー♪
 ね、カナデちゃん?」

 宮本さんが同意を求めると、速水さんは壁に背をもたれたまま、フッと肩を揺らした。
 まるで女優のような仕草に目を奪われていると、いつの間にか一ノ瀬さんが私に顔を近づけ、鼻を鳴らしていた。

「んふふ、千夜ちゃんもなかなかユニークな匂いを持ってるねー」
「ゆ、ユニーク? 匂い?」

「いかにも建前を是としてそうな子が、常務の建前に真っ向から異を唱えるその胸中や如何ほどかにゃ、って思ってさ。
 仲良くできそうで安心したよ。キミはまだホントの部分を隠してる。ないすとぅーみーちゅー、はろーわーるど、にゃははー♪」



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