126:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 14:22:39.65 ID:1/ZkFkMM0
「君は?」
私の存在に気づいた常務が、顔をこちらに向けた。
「白雪千夜と申します。シンデレラプロジェクトに所属しています」
「名前は知っている。なぜ君がここに来ている」
「お嬢様の従者だからです」
常務は鼻を鳴らした。
「なるほど、それなら君からも彼女によく言い聞かせてほしい。
プロジェクトの目玉となる大事なアイドルが本番前に潰れてしまうことは、私にとって本意ではない」
「ふふ……妬いちゃうわね?」
常務の言い草に、速水さんが肩を揺らした。
「何が言いたい」
「まるで、私達が目玉ではないみたいに聞こえたものだから」
「我がプロジェクトのメンバーは皆、当然に家族とも言える存在だ。
勝手に被害妄想をされては困るな」
「そうだとしても」
腕を組みながら部屋の壁に背を預け、速水さんは常務を真っ直ぐに見据えた。
不敵の一言に尽きるその表情は、およそ新人アイドルが上役に向けて出せるオーラではない。
「ちとせに対する346プロの力の入れようは、他のアイドル達の比ではないんでしょう?」
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