白雪千夜「足りすぎている」
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109:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 01:10:19.71 ID:1/ZkFkMM0
「やったぁーー!!」

 物置部屋が歓声に包まれる。
 まだプロジェクト存続が決まったわけでもないので、ぬか喜びになり得る可能性は否定できない。

 だが、気づくと私は、アーニャさんと手を取り合っていた。

「チヨ、ありがとうございます」
「感謝をされる筋合いなどありませんよ」
「ニェット。チヨがプロデューサーを、脅かしたから、ですね?」

 微笑みかけるアーニャさんに、私はかぶりを振り、鼻で小さく笑った。

「そのような事を言われるのは、心外です」
「フフッ♪」


「杏ちゃんも、プロジェクトを抜けたかったら抜けてもいいんだよ〜?」

 意地悪く杏さんを肘で小突くのは、未央さんだった。
 ニヤニヤしている辺り、本心でないのは自明だ。

「だから杏はどっちでもいいんだってば。千夜の反応は予想外だったけどね」

「私は客観的な事実を言ったに過ぎません」
「まぁ、そういう事にしておくよ」



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