白雪千夜「足りすぎている」
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108:名無しNIPPER[saga]
2019/11/23(土) 01:08:23.29 ID:1/ZkFkMM0
「……まだ解体されるべきものではないと考えます」

 一斉に、皆が安堵のため息を漏らす。
 へぇ、という杏さんの値踏みをするような声も、その中に混じって聞こえた。

 私は、アイツに向き直った。視線が絡む。

「お前は、私やお嬢様と約束しましたね?
 私、いえ……私達がトップアイドルとなれるよう、善処をすると」
「はい」

「つまり、私達はまだ道半ばです。
 望まれた成果が達成されないのであれば、私はお前や346プロに対し、契約不履行の事実を訴えることになる。
 その常務に従い私を相手取るか、私との約束を守って常務に刃向かうか……。
 お前にも、どちらかを選ぶ自由は許されましょう。どうぞ好きに」


 コイツは、首の後ろを掻いた。
 だが、どういうことだろう。

 苦笑している。珍しいパターンだ。

「どちらかと言えば、白雪さんを相手にする方が、恐ろしいですね」

 その言葉を聞いた美波さんの表情が、見る間に明るくなる。
「プロデューサーさん……それじゃあ!」


「シンデレラプロジェクトの活動計画をベースとした新規の企画案を作成し、常務に提出致します。
 常務のプランと対立する形となりますが、より良い改善策は歓迎すると常務も仰っていたので、勝算はあるかと」



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