ライラ「大好きな背中」
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34:名無しNIPPER
2019/11/20(水) 00:21:11.17 ID:q4097vYe0

 荷台から降りる時と同じくらいの痛みを伴ってやっと川にたどり着きました。


 道路の端から川まで少し高さはありましたが
 なんとか滑って降りれそうな斜面になっている部分を偶然見つけて
 ズボンを泥だらけにして今に至ります。


 街を流れる用水路とは違って見た目にも水はきれいで
 痛む足や疲労感はあっても、自然と足は川の方へと向かっていきました。


 しゃがみ込んで
 
 両手を伸ばして
 
 お水を掬って

 一口目


 川の水がこんなに美味しく感じるとは思ってもみませんでした。


 それもそのはず、これだけ喉が渇いていればそうなのでしょう。















 でも、二口目以降はやっぱり違和感があって

 あれだけ欲しかった水がなんだか不安に思えてきて



「うっ……!」



 強烈な吐き気。


 意識としては水が欲しいはずなのに、体の方が水を嫌がっているようでした。


 潤したはずの喉がチリチリと焼けるように痛んで

 吐き気がやっと収まっても眩暈は相変わらず収まらなくて。









 もう、一歩も動ける気がしませんでした。


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