ゼロ「おかえり、カレン」紅月カレン「うん……ただいま」
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10:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/15(金) 23:05:47.10 ID:OH3iAZ/LO
「さあ、ルルーシュ……覚悟はいいか?」

彼は依然として眠ったまま。あどけない寝顔。
あまりに無防備で無警戒で無力だった。
彼が起きていたら、彼女を止めただろうか。

「なんて言いつつ、既に漏らしたんだけどな」

(えっ!? 止める隙が全くないじゃない!?)

思い切りが良すぎる。
というか、慣れてる。
なにそれ。すごく羨ましい。
私だってやってみたい。
彼を膝枕して、そのまま脱糞してみたい。

思えば、私はずっと不満だった。
私は彼にとってなんなんだろうと疑問だった。
私を、世界さえも変えてしまった彼にとって。
私は本当に必要な存在なのだろうか。

目の前に居る、共犯者。
学園のヒロインであるシャーリー。
実の妹であるナナリー。
ボディガードである咲世子さん。

彼の周りには全てが揃っていて。
私が付け入る隙や、居場所はなくて。
学園内での彼には大して興味を持てなくて。
彼の指揮下で戦果を上げることが嬉しくて。

結局、私は彼にとって忠実な犬でしかなくて。

「犬なら犬らしく……漏らせばいいの……?」

迷いながら、悩みながら、悔やみながら。
隠しきれない苛立ちを堪えきれずに。
涙が溢れないように澄み切った青空を見上げながら、私は物陰で人知れず、脱糞した。

「フハッ!」

瞬間、静寂に包まれた屋上に、愉悦が轟いた。


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