3:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/04(月) 22:09:58.74 ID:c2i0tNU+O
「クルマ……買ったんだね」
「おお、良いクルマだろ?」
程なくしてなつきのバイトが終わり、俺はドライブがてら秋名山へとクルマを走らせた。
田舎に戻ってきた経緯については仕事をクビになったことは伏せて正月休みで戻っていることにしておいた。その方がドライブを楽しめる。
勾配が急な山道でもこのセリカのエンジンルームに収まる名機、3S-GTEの低回転からモリモリ発生するトルクがあれば快適に駆け上がれる。
「感じるか? このパワー。このトルク。まるで俺の下半身みたいだろ? なあ、なつき」
「下品なこと言わないで」
「なに澄ましてんだよ」
「そういうのはもうやめたの」
「けっ……お高くとまりやがって」
何がもうやめたの、だ。気取りやがって。
そういう女に限って誰にでも股を開く。
ホストとキャバクラのボーイを経験したこの俺が言うんだから間違いない。断言出来る。
「なんでこのクルマ、ライトが4つもあるの?」
「これはラリーで使う際に視界を確保する為にワザと増やしてんだよ。たぶん。ラリー仕様のセリカなんか合計6つもライトがあるんだぜ」
「ふーん。でもどうせレースの時に増設するんだったらノーマル仕様は2つでもいいのに……」
「うるせぇな! カッコいいだろうが!!」
「うるさいなぁ……怒鳴らないでよ」
このバカ女が。何もわかってねぇ。
これだから女ってやつは駄目なんだ。
まあ、キャバ嬢みたくキャーステキーとか思ってもないことを棒読みで言わないだけマシか。
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