2:名無しNIPPER[sage saga]
2019/11/04(月) 22:07:58.93 ID:c2i0tNU+O
「久しぶりだな……大人っぽくなって驚いたぜ」
「御木先輩も……変わったね」
そうとも。俺は変わった。
東京に出て世の中の厳しさを知った。
キャバクラのボーイをする前にホストクラブで頂点を目指そうとしていた際にも、吐くまで飲まされてその姿をよく笑い者にされたもんだ。
だからなつきの言葉を褒め言葉として俺は受け取り、愛車の助手席に乗せてやろうと考えた。
「なあ、これからちょっと付き合えよ」
「……仕事中だから」
「別に取って食おうってつもりはねーぞぉ!」
「やめて……もうすぐ終わるから」
おっと、俺としたことが。いけねぇいけねぇ。
ついガキみたいに駄々を捏ねちまった。
まあ、いい。なつきも満更でもないようだ。
ちょっとくらい強引にしてやらないと、女って奴はそれがエスコートだと気づかないからな。
ホストとキャバクラで俺は、そう学んでいた。
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