812: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2023/03/01(水) 00:47:51.08 ID:fFXJOFQl0
「「いただきます」」
男「美味しい」
教授「何よりだ」
『なんでこんな無駄に美味しいんでしょう』
左側に座る彼女は小さな口にしっかりとトーストを頬張りながら頭を押し付けてくる。
お互いに食べにくいと思うのだが会話したくて仕方ないようだ。
教授「お気に召したかい?」
男「そのようです」
彼女は話す度に俺にくっつく必要があるので聞こえなくても何か言っていることは伝わってしまう。
男「料理好きなんですか?」
教授「好きと言うのは違うかな。美味しいものは好きだがね。
閃きのきっかけとして別の作業をしようと考えてな、手近なのが料理だったんだ。繰り返すうちに色々出来るようになってしまった」
男「なんだか伝記に乗ってそうなエピソードですね」
教授「もし味を聞かれた時は是非褒め称えてくれたまえ」
男「変人であることもしっかり答えておきますよ」
『コーヒーは微妙なのにどうしてこんなに美味しいんでしょう』
男「…俺に言わせる気かそれ?」
『ご自由に』
教授「なんと?」
男「秘密です」
教授「うーん歯がゆいなこれは」
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