676: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2022/04/26(火) 00:42:33.04 ID:X/2IuQil0
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男「…」
正午前。長屋のトイレから出てふと足を止める。
ここまでくると鎮守府の騒がしさが聞こえてくる。
無事嵐は去り一刻を争う中作戦は行われている。
見てみたい、という気持ちとその逆の気持ちが自分の中で同質量で存在していた。
後で飛龍が昼飯を持って来た時にでも少し聞いてみようか。
『あ、丁度良かった〜』
部屋に戻ろうとしたところ、後ろから声がした。
男『瑞鳳?』
この声は瑞鳳だ。以前にも聞いた特徴的なこの声を間違えるとは思えない。
何故ここに?昼飯係か?
疑問を浮かべながら振り返って、そして、ギョッとした。
瑞鳳『やっほ』
日の光をよく反射する白とそれに負けない明るい赤の服。その左半分がどす黒い赤で染まっていた。
何故と考えるまでもない。明らかな血の色だった。
その衝撃的な見た目で気づかなかったが、よく見ると左肩の部分が破けている。
黒くくすんだ独特の破け方。被弾した、ということなのだろうか。
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