644: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2022/03/21(月) 05:10:41.53 ID:0Hx+2bE/0
男『おい!緋色?お前…何が』
混乱して言葉出てこない。何を、何をすればいい、なんて言えばいい。
左手を緋色の肩に乗せ軽く揺する。
『いや…その、私…私?………』
男『?』
そう言いながら今度は一気に血の気が戻り、いや戻るどころではない。
緋色どころか顔を真っ赤にし目には涙を浮かべ始めた。
もはや全くもって状況を理解出来なくなったがとりあえず彼女を安心させようと抱き抱えようとしてみる。
すると
『待って!!』バッ
男『うお?』
思いっきり突き飛ばされた、とはいえ緋色の思いっきりなどそう大したものでは無いのだが。
少しよろけてニ三歩下がる。
男『???』
分からない。何も分からない。声すらも出せない。
ただ、
『違うの…違うのよ…私じゃない…私こんなの知らない…違うの…違うのよぉ…』
俯きながらブツブツと呟き続ける。
腰が抜けたのか内股のまま、とうとうその場にへたりこんでしまった。
男『…』
限界だ。お互いに。
男『スマン』
一体もう何が何だか一切合切全く全然微塵に皆無にこれっぽっちもほんの少しも分かりゃしないが、
ともかくここに居るのはまずい。一度部屋に戻るべきだとようやくそれだけが思いついた。
821Res/614.71 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20