263: ◆rbbm4ODkU.[saga]
2020/05/19(火) 02:14:46.66 ID:zJyYpUOOO
しーちゃん「その間、艦娘って何してると思います?」
男「…暇潰し、ってレベルの時間じゃない時があるな」
しーちゃん「寝てるんですよ」
男「寝る?」
しーちゃん「見えますか?あの建物。ここは四つですね。入渠ドック」
男「あぁ。工廠横の三角屋根だろ」
しーちゃん「あの中に一人で半日ってどうです?誰かと話したり何かしたりとか出来なくは無いですけど、それでも半日とかになればどうしようも無いです」
男「なら寝るしかない、のか」
しーちゃん「そう。寝るんです。でもそれは体を休めるために機能を落とすという生物的な物じゃないんです」
男「夢を見ないって話か?」
しーちゃん「いえ、暇と感じるその意識を落とすんです」
男「…ん?」
しーちゃん「想像しにくいとは思います。でも艦娘はそういう事が出来る。そういう事をするんです。必要でない時、人という部分を落とせる。まるで誰も乗っていない船みたいに」
男「誰も、乗っていない…」
しーちゃん「今回の三十分放置はそのテストです。これまでの経験から体を静止させ目を瞑った状態からなら概ね三十分以内に艦娘は意識を落とします」
男「今は、今はどうなんだ?」
しーちゃん「今は目を瞑っているだけですね。そこら辺はこの機械でバッチリ分かります」
男「…」
しーちゃん「知らなかったでしょ。まあ私も最初は知りませんでしたけど。よくよく知れば、艦娘はあまりに人間と違うんです」
男「お前は、出来るのか?」
しーちゃん「…私には多分もう、出来ないでしょうね」
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