忍野扇「だから忘れないでください。この愚か者」阿良々木暦「ああ……わかった」
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20:名無しNIPPER[sage saga]
2019/10/26(土) 22:47:41.09 ID:hAYTqdlSO
「阿良々木」
「なんだ?」
「もう二度と嗤わないで」
「どうしてだよ」
「幸せそうに悦に浸るお前が嫌いだから」

そう言って僕を睨みつける老倉育の顔が、見たこともないくらい真っ赤に染まっている。
困った幼馴染だ。これが嗤わずにいられるか。

「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」
「もう二度と嗤うなって、言ったのに……!!」
「フハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」

老倉に叱られながら、僕は盛大に哄笑した。
意味もなく高らかに、無意味な愉悦を振り撒き、無い物ねだりをするこの世の中を嘲嗤う。

無論、この無意味な物語に後日談などない。
必然、気の利いたオチなどあるわけもない。
意味なんて、嫌いと嫌いが嫌いで嫌いの嫌いへ嫌いな嫌いは嫌いを通り越して、嫌いだから。


【無物語】


FIN


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