忍野扇「だから忘れないでください。この愚か者」阿良々木暦「ああ……わかった」
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14:名無しNIPPER[sage saga]
2019/10/26(土) 22:40:00.84 ID:hAYTqdlSO
「どうして雨なのにシーツを干してるんだ?」
「だから、意味なんてないわよ。嫌いだもの」

ベランダに干してあったシーツに目が留まる。
今日は土砂降りなので、乾く兆しはなかった。
なので、ひとまず取り込もうとしたのだけど。

「触らないで」
「でも、今日は土砂降りだぜ?」
「触るなって、言ったのに……!」

シーツを取り込む僕に、老倉は抗議した。
以前はそれで、手の甲をペンで刺された。
とはいえ、僕には吸血鬼の回復力があるので、その程度の怪我はすぐに完治するし、その人外の回復力を他の誰かに見られる心配のない今ならば、別段警戒する必要はなかった。

「大きいバックに入れて、コインランドリーで乾燥させた方がいいと思うけど、どうする?」
「余計なことしないで」
「じゃあ、そうするか」

長らく自宅に引きこもっていた老倉は会話のキャッチボールが苦手であり、特に僕が相手だと全て否定で返してくるので、まともに取り合わず、濡れたシーツを丸めてバックに詰めた。


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