少年「アヤカシノート」
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93: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2019/10/15(火) 01:07:50.64 ID:AthaJ31d0

猫又娘「悩みたまえ、男の子よ」

猫又娘「そうやって苦悩のときがあるからこそ、報われた瞬間の尊さを強く感じることができるんだよ」

猫又娘「…なーんて!どう?今のそれっぽくなかった?」

少年「えぇ…」

猫又娘「そんな顔しないでよぉ。私、人の気持ちとか学校のテストとか難しいことよく分かんなくってさ」

猫又娘「だから単刀直入に訊くね?」

猫又娘「──きみ、少女さんと何があったの?」

少年「っ……」

少年「…別に、何もないよ」

猫又娘「強がんなくていいよ。ここんとこのきみたちを見てれば何かしらあったなんて明白じゃん」

少年「……」

猫又娘「あんね、私はきみを責めようだとかからかってやろうだとか思って訊いてるんじゃないんよ」

猫又娘「だって苦しそうにしてるから。きみも、少女さんも」

少年「………」

猫又娘「あの包帯を巻いてから、だよね。きみたちの関係がねじれ始めたのは」

少年「……包帯のことについては、本当によく分かってないんだ。ただ、怪我はしてないって。少女さんは夜になると痛み出すから着けてるだけって言ってた…」

猫又娘(痛むだけ……そんなことある?包帯で痛みが収まるわけでもないのに巻いてるってそれは)

猫又娘「…尋常じゃない痛み、とか」

少年「!そ、そうなのかな…!?」

少年「確かに最近はよく学校で寝てて、もしそれが痛みのせいで夜に眠れてないからだとしたら…」

少年「……病院、行ってるんだよな……?」

猫又娘「病院で解決できるものならいいんだけどね…」

少年「?それってどういう…」

猫又娘「それより!今包帯のことについて"は"って言ったよね。少女さんに何があったかやっぱ知ってるんだ?」

少年「う、ん……」

少年「知ってるといえば知ってるけど、知らないといえば知らない……みたいな」

猫又娘「??」

少年「………」

猫又娘「…話すのが、辛い?」

少年「……」

少年「………僕……少女さんに酷いことをしたんだ」

少年「そんなつもりはなかったのに、少女さんを……少女さんをっ……」

少年「──池に、突き落とした」

猫又娘(……)



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