203: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2019/11/08(金) 00:46:40.26 ID:uBwrWeJb0
包帯少女「夢見娘さん、それ貸してもらってもいい?」
夢見娘「……」スッ
パラパラパラ
包帯少女「…何も書いてない」
猫又娘「あー、そっちは私があげた方だからね。前のは失くしちゃったんだって」
包帯少女(失くした…あんなに大切そうにしてたのに…?)
猫又娘「しっかしほんとに全然使ってないんね。暗いこと書くよりかマシだけど、これはこれで少し寂しいかも」
包帯少女「…夢を食べる妖禍子ってことは…」
夢見娘「……」
包帯少女「………"獏"?」
夢見娘「……そう、呼ばれることもある…」
包帯少女「……」
包帯少女「あなたが少年君を助けてるんだってことは分かった」
包帯少女「じゃあなんで、今になってぼくたちのクラスに転入して来たの?」
包帯少女「少年君の後を付け回したりして…」ボソッ
夢見娘「………それは」
夢見娘「あなたも、よく分かっているはず……」
夢見娘「──この世界の、壊れる音がするから」
夢見娘「笑顔を振り撒くよりも早く」
猫又娘「─!」
夢見娘「歪んだ身体を引き摺るよりも歪に」
包帯少女「……」
夢見娘「闇が……"あのヒト"の嘆きが、すべてを覆い尽くそうとしてる……」
夢見娘「……だからここに来ただけ」
夢見娘「彼の…そばに……」
猫又娘「…もしかして夢見娘さん、この町に何が起きてるのか知ってる…?」
夢見娘「………」
猫又娘「だったら教えてくれないっ?今私たちが相手にしてる妖禍子が何なのか、どうしたらアレらが居なくなるのか」
猫又娘「……"あのヒト"って何?」
409Res/508.86 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20