白雪千夜「今日はお前とふたりきり……?」
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4: ◆C2VTzcV58A[saga]
2019/09/30(月) 00:18:46.01 ID:rPMEZBG40
P「………」

千夜「………」ペラ

P「千夜、まだ帰らないのか?」

千夜「お嬢さまは今日一日戻られないので、家に戻っても特にやることがありません」

P「そうか。なら、ちょっと部屋の掃除でも手伝ってくれないか」

千夜「掃除?」

P「ちょっと散らかってきちゃってるからな。ちょうど誰もいないし、片付けておこうかなって」

千夜「……まあ、とりたててすることもないので。時間潰しにはちょうどいいですね」

P「ありがとう。じゃあ早速」

千夜「駆除、開始」

P「……駆除?」


P(その時、俺は夏のある日のことを思い出した)


ちとせ『夏にぴったりの怖い話をしてあげる』

ちとせ『あれは、遠い夏の日。千夜ちゃんが僕としての仕事に慣れてきたある日のことだった』

ちとせ『炊事、洗濯、家事、オヤジ。一通りのスキルを習得した千夜ちゃんは、使用人として完成しつつあった』

ちとせ『え? オヤジは私だって? 華のJKに向かってそれはないんじゃない?』

ちとせ『とにかく、成長していく千夜ちゃんを信頼していた私は、自分の部屋の掃除を命じてみたの。少しの間リビングでくつろいでるからよろしくーって』

ちとせ『そう、ただ部屋を綺麗にしてほしかった……それだけだったのに』

ちとせ『1時間後。部屋に戻った私を待っていたのは――』



千夜『――ああ、お嬢さま。今、全てを葬ったところです』


ちとせ『満足げにゴミ袋を掲げる姿は、さながら血塗れのサンタクロース』

ちとせ『すこーしだけ散らかっていた私の部屋は、世界再構成ENDを迎えたかのようにまっさらに早変わり』

ちとせ『愕然と膝をついた私に駆け寄る千夜ちゃんを見て、私の口からは自然とある言葉が飛び出していた』


ちとせ『……アポカリプス……』


ちとせ『そういうわけで、あの子に個室の掃除だけは任せてはいけません。捨てることに固執するので』

ちとせ『どう? ひんやりした?』

P『最後のオヤジギャグが寒かった』

ちとせ『あは♪ 血吸ってホントに冷たくしてあげよっか』



P(そう。そんな夏の日の思い出から、俺は千夜に掃除をさせてはいけないことを悟った)

千夜「……? どうしたのですか、急に立ち止まって」

P「千夜、掃除はまた今度にしよう」

千夜「は? お前が言い出したのではないですか」

P「いや……よくよく考えると、もっと大勢がいるときに力を合わせたほうが効率がいいと思ってな。はは」

千夜「……まあ、どうしようとお前の勝手ですが。埃が飛ぶので、お嬢さまがいる時には控えるように」

P「わかってるよ」

千夜「しかし、身体を動かす体勢に入っていたので少し拍子抜けですね……」

P「うーん。だったら自主レッスンとかどうだ? 俺も付き合うよ」

千夜「お前も?」

P「たまには俺も運動しないと、健康によくないからな」


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