8: ◆TOYOUsnVr.[saga]
2019/09/16(月) 22:56:04.26 ID:ajLiiV4A0
プロデューサーさんに導かれるままに事務所を出る。
少しだけいつもよりぎこちない会話をしながら通りを歩いていたところ、雑貨屋さんの前でプロデューサーさんが足を止めた。
「ん。どうしたんだ?」
「ああ、ちょっと。気になって。入ってみてもいい?」
「……いいけど」
こんな趣味がある人だっけ。
何が彼の琴線に触れたのだろうか。
などと考えながら、プロデューサーさんのあとへ続いてお店へと入る。
お洒落な内装の店内をプロデューサーさんは迷わず真っ直ぐに進んで、目的のものらしい小物を一つ手に取るとすぐにレジへと向かうのだった。
そのまま足早に会計を済ませると、買った商品を受け取って、これまたすぐにお店を出てしまった。
「……そんな即決でいいのか? もうちょっと見て回ったりとか、あたしに気を遣わなくていいんだぞ?」
「あー、うん。大丈夫だよ。これが欲しかったんだ」
プロデューサーさんは購入した小物が入っている包みをばりばりと剥いて、中身を取り出す。
出てきたのはかわいらしいブレスレットだった。
男物にしてはあまりにデザインがかわいすぎると思うのだけれど、それはまぁ個人の趣味だし、あたしが口を出すことではないか。
13Res/13.29 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20