少女「お兄、すき」男「そうか」
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100: ◆YBa9bwlj/c[saga]
2019/09/24(火) 04:17:02.60 ID:UvSy/elD0

薬屋「しかしなんとまぁ…図々しいよ。その子は男を欲しがったんだろう?男とこの町を出て行こうとするだけじゃ飽き足らず、心の中では独占すらしたいと思っていたわけだ」

薬屋「……そんなものは認めない。男は私のものだ」

男「……狂ったか、薬屋」

薬屋「かつてなく冷静だと、言ったばかりだが?」

男「正気で喋っているのだとしたら、俺は今のお前こそ人の皮を被った化け物としか思えない」

男「幾つもの命を弄んできた?自分の身内さえも手にかけた時の気分は…そんなに愉快なものだったかっ!」

薬屋「………」

薬屋「あっははは!私が化け物か!」

薬屋「数多の化け物を生み出してきた私自身が本当の化け物だって?そいつはなんとも面白い皮肉じゃないか!」

男「……」

薬屋「……全部お前が悪いんだよ、男」

男「なにを……」

薬屋「お前が私を見てくれないから……いつも私を置いてどこかへ行こうとするから…!」

薬屋「私はお前が欲しかった!たったそれだけ!それだけなのにさぁ!!」

薬屋「何がいけなかったんだい!?過ごした時間の長さが足りない!?性的魅力がないからか?もっと胸の大きい方が好みなのか!?」

薬屋「それとも……私がどこまでも厄介な存在だから…?国に狙われるような、面倒な人間だから……」

薬屋「好きでこうなったのではないのに……私だって何事もなく生まれ、何事もなく好きな相手と過ごしていきたかったさ」

薬屋「そうなればもしかしたら、男の隣に居たのは女ではなく──私だったかもしれない……」

男「…俺はお前を見ていなかったわけじゃない」

薬屋「よく言うよ。相手に伝わらない時点でそれは見ていないのと同じだ」

男「お前も人のことは言えない。それほどの想いをなぜ俺に直接ぶつけなかった。思ってるだけで伝わるはずがないだろう」

薬屋「……言ったさ、最初にな……」

男「…………!」



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薬屋「──これでお別れではないよな?私と…ずっと一緒にいてくれるよな?」

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