反物質男「またお前に会えて嬉しいよ」対消滅女「……なにカッコつけてるのさ」
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7:名無しNIPPER[sage saga]
2019/09/07(土) 01:23:47.83 ID:qoKz8IIqO
「いやいや、流石に世界は滅びないだろ」

セルフツッコミをして、考え直す。
爆発のエネルギーは放射状に広がる。
指向性はなく、全周囲に拡散するのだ。
そして地球は丸いので全周には伝わらない。
故に質量欠損で世界が滅んだわけではない。

ならば、あと考えられる要因は。

「反物質が生成されちゃったとか?」

反物質。もう響きだけで格好いい。
質量の200パーセントをエネルギーに変換することが出来るめちゃくちゃすごいやつ。
これならば世界を丸焼きに出来るのでは。

ちょっと想像してみよう。
壁を通り抜けた瞬間に自分と全く同質量の反物質が誕生して、周囲の物質と対消滅を起こし、世界が滅んだあとに取り残された自分。

「どうして自分が対消滅しなかったし……!」

真っ先に消滅する筈だった自分だけが壁の向こうに逃れ、運悪く質量とスピンが同じで構成しる素粒子の電荷なんかも全く同じな反粒子の俺と出くわした僕っ娘が代わりに対消滅してしまったのだとしたら悔やんでも悔やみきれない。

「あいつに悪いことしたな……」

『やめておいた方が良いと僕は思う』

彼女は忠告していた。やめておけと言われた。
それは主に壁に激突して頭がクルクルパーになることを危惧しての発言であったと推察しているが、仮に成功したとしても頭の良い僕っ娘はこうなることを予期していたのかも知れない。

「またお前に会って、叱られたいよ……」

だから言ったのにと彼女に叱って欲しかった。


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