高森藍子「加蓮ちゃんと」北条加蓮「9月5日のその後に」
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11:※第32話[sage saga]
2019/09/05(木) 18:44:12.75 ID:w/xsIxLY0
「ねえ、加蓮ちゃん」

ずっとずっと前に言った1つの言葉が、思い出の底から浮かび上がってきます。
その時は、なんだか嫌な気持ちが生まれてしまって、言い淀んだ言葉――
ううん。嫌ってだけではなかったハズ。
口に出すことでもう1回確認して、よかったね、っていう……嬉しさというよりも、安心の気持ち? あとは、加蓮ちゃんに知ってもらいたいっていう気持ちも。
いろいろなものが混ざりあった、1つの事実。

「この世界には、加蓮ちゃんが思っているよりも……加蓮ちゃんのことを知っていたり、ちゃんと見ていたり――愛している人は、きっと、いっぱいいるんですよ」

加蓮ちゃんが好かれること、愛されること。私にとっては、すごく嬉しいことです。
それが加蓮ちゃんにとって、幸せの礎になるもので――
きっと、ちいさい頃の加蓮ちゃんが、心から求めていたことだから。

だけど、心の隅の隅に、ほんの、ほんの少しだけ……。

だって。


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