吉田春「便器の子?」水谷雫「ハル……あんたどんな耳をしてるの」
1- 20
5:名無しNIPPER[sage saga]
2019/09/01(日) 22:23:15.03 ID:zHu/paS2O
そしてあっという間に週末となった。

「ハルくん3Dメガネ持参ですか!?」
「へへっ! 当たり前だろ!」
「でも何も着けてくることないのに」
「夏だからな」
「たしかに夏らしくて格好良いとは思いますが天気の子は3Dの上映をしていないので、3Dメガネは必要ありませんよ」

(あとで弟の隆也のお土産に貰えないかしら)

待ち合わせ場所に最後に現れた吉田春は如何にも怪しげなサングラス姿であり、それが3Dで上映される映画に使われるものだと雫は会話の中から読み取り、それを自分の弟のお土産に出来ないものかと考えていると。

「実は雫の分も持ってきたんだ。ほれ」
「あ、ありがと……」
「あと、これは映画のチケットな」

(……うれしい)

お揃いの3Dメガネを貰いそしてついでのように手渡されたチケットを雫は有難く受け取った。
吉田春のこういうところが、雫は好きだ。
普段は余計なことしかしない癖に、ここぞという場面で絶妙な気遣いをしてくれる。
もっとも、本日観賞する天気の子は3Dでの上映はやらないようなのでやはり無意味なのだが。

「でも残念だ。3Dで便器の子観たかったなぁ」
「天気の子です!」
「吉田、4DXって可能性も……」
「それだ!」
「匂いとかすごそうだよね」
「心が躍るな!」
「ミッティ、この2人をどうにかしてください」
「無理」

(なんで男の子って便器に惹かれるのかしら)

秀才である水谷雫の頭脳をもってしてもその深淵のような男子の謎は解き明かせず、呆れた夏目さんと共にさっさと館内に入り席についた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
10Res/14.15 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice