八雲みたま「第2回ミラーズカップ開催よ〜♪」
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69: ◆LXjZXGUZxjdx[sage saga]
2019/09/01(日) 02:46:51.89 ID:EuHZjDgH0


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今大会前日のみかづき荘


いろは「フェリシアちゃんの夏休みの宿題なんとか終わりましたよ。そしていよいよ明日はミラーズカップですね、やちよさん」

やちよ「そうね。私たちはなんとしても勝たないといけない」

いろは「今回は優勝賞品がすごく豪華らしいですからね」

やちよ「優勝賞品もそうだけど。それだけじゃない。私はもっと大きな目的のために勝たないといけないと思ってる。西側の魔法少女たちの治安維持という目的のために」

いろは「治安維持、ですか・・・?」

やちよ「神浜では以前から色んな事件が起きているのよ。誰彼構わず決闘を申し込んで人を傷つけようとする魔法少女、間違った正義感を振りかざして他人のグリーフシードを盗む魔法少女、コピーの魔法少女を街に解き放って混乱を招く魔女、そしてウワサ・・・」

いろは「はい、そうですね・・・・」

やちよ「魔法少女たちの中には力のない子もいる。だからそういった子たちのためにも、何か事件があったときに、事態を解決できるだけの実力を持った精神的支柱になれる人物が、各地区ごとに必要なの」

いろは「東の十七夜さん、南のひなのさん。そして、西のやちよさん、みたいにですよね?」

やちよ「ええ、その通り。東と南は引き続き十七夜と都さんがまとめ役をするとして、問題はこの西側。知っての通り、私はワルプルギスの夜との戦いで力を使い果たしてしまった。みふゆと同じように、これからは衰える一方。はっきり言って、今の私に西側をまとめるだけの力はないわ」

いろは「そ、それは・・・・・は、はい・・・・」

やちよ「この現状はまずいのよ。力の無い者がまとめ役をやっているってのは、拳銃も警棒も持ってない警察が駐在しているようなもの」

やちよ「神浜マギアユニオンを結成して、ある程度神浜全体の結束は固められたけど、魔法少女全員がこの集団に所属しているわけではない。それにこれから魔法少女になる子、そして神浜の噂を聞きつけて市外からやってくる魔法少女もいるはず。だからこれからの神浜はさらに混沌とする可能性があるわ」

いろは「そうですね・・・。それに、私は神浜のみんなで一緒に助け合っていきたいって思っていますけど、それでも西側のまとめ役はやちよさんだから何かあったらやちよさんを頼ろうって思っている人は未だに多いですよね」

やちよ「そう。だけどそれは仕方ないのよ。長いことそうしていたから。人の印象ってそう簡単には変わらない。だから神浜にはまだまだ力のあるまとめ役が必要なの。だけど私にその役は勤まらない」

やちよ「もし次に何か有事があって、私が駆り出されて、何かしくじりでもしたら、七海やちよは弱いということが周知の事実になる。そんなことになったら、それこそ混乱の種になる」

やちよ「そこでこのミラーズカップよ。この大会には、参加者はもちろん、見物だけに来る子もたくさんいるはず。ここでみかづき荘が優勝すれば、『西のまとめ役は七海やちよ』という世間の印象が、『西のまとめ役はみかづき荘』という具合になって、私の印象を薄くできる。そして徐々に世代交代をしたい。私はそれを狙っている」

いろは「なるほど。治安維持のためって、そういうことでしたか。だったら何としても優勝しないとですねっ」

やちよ「それだけに、第1回ミラーズカップの時に、ももこたちに負かされた時は焦ったわよ」

いろは「あはは・・・。本当に隙を付かれたって感じでしたもんね」

やちよ「でもよく考えたら、ももこに西側のまとめ役を任せてもいいのよね。実力は十分あるし、私が聖女の巴さんと戦っているときに、多くの魔法少女を引き連れてきただけの統率力もあるし、なにより面倒見がいい」

やちよ「・・・ただ、ももこはもうちょっと知恵を付けてくれたらいいのにとは思うけれど。まあ、それは追々でもいいわ。とにかく、明日の大会は西側の治安維持のためにみかづき荘かチームももこのどちらかがが優勝しないといけない」

いろは「あっ、それじゃあ、治安維持っていう大事な目的があるんだから、みたまさんに協力をお願いしてみかづき荘かももこさんが勝てるようにしてもらうのはダメですか?」

やちよ「そんな八百長みたいな真似は絶対にダメよ。もし誰かにバレたら一気に信頼を失うわ。特に十七夜辺りに知られたら、私たちタダじゃすまないわよ」

いろは「うっ・・・・。そ、そうですね・・・・・ごめんなさい・・・・」

やちよ「だから正々堂々戦って勝たないといけない。でも、私の力が衰えている事実はどうしようもない。私は実力者と戦ったら勝てない」

やちよ「だから、もしよ? もし、チームももこが途中で負けて、かつ、ある試合でみかづき荘が苦戦して運悪く私だけが残ってしまって、名のある実力者と私が戦わないといけない状況に陥ってしまったら、それは・・・・・最悪よ」

やちよ「未だ西側の精神的支柱になってしまっている私が無様に負ける姿を晒してしまうようなことが起きたら、西側の治安が一気に崩れる可能性がある」

いろは「は、はい・・・それは 最悪 ですね・・・」

やちよ「そうならないよう、チームみかづき荘はチームワークを目いっぱい活用して勝ち進み、優勝する」

やちよ「そうしたら私は晴れて前線のお役目御免ってわけね。ゆくゆくの私は、家にこもっておまんじゅうを食べながら、ただ指示を出すだけの役に徹するようにしたいわ。だからいろは、明日は頼むわよ」

いろは「分かりました! 私がんばりますっ!」

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