夕立「ボ、ボコフェス連れてってっぽい!!!!!!!」
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94: ◆L6OaR8HKlk[sage saga]
2019/08/27(火) 22:01:06.91 ID:8agroj4w0
シンデレラは魔法使いと出会い、ドレスとガラスの靴を纏いガボチャの馬車に乗り込んだ
どこかのセンサーに引っかかったのか、スピーカーから大音量で割れた音楽が流れ、電球が切れかけたスポットライトがチカチカと光る


(;∵)「こ、こ、この先が、あ、あ、アトラクションの見せ場だ。ぶ、ぶ、舞踏会の、ひ、ひ、広間となる。ま、ま、魔女のお気に入りの場所だ」

( T)「……」


この先に、最終目標がいる。数多の魑魅魍魎をこの手でぶっ殺してきた俺だ。多少の妖気的なモノは感じ取れる
にも拘わらず、『特に何も感じない』。何が一番恐ろしいかって、捕らわれている筈のあいつらの気配すら読み取れない


(;∵)「こ、こ、ここから先は、み、み、未知だ……わ、わ、私がもしまた、と、と、取り乱したりした時は、よ、よ、容赦なく切り捨てろ……」

( T)「ああ、また暫く眠ってもらう。行こうか」


彼は『間に合う』と言った。その言葉を信じて、次の舞台へと足を踏み入れた


(;T)「っ……」


眼が眩むほどの強烈な照明が出迎え、色とりどりに着飾った男女が手を取り合ってクルクルと踊り始める
その輪の中で、あいつらが積み重なる状態で眠っている。中心には


愛里寿「」


(;T)「愛里寿ちゃん!!」


老婆のように干からびた顔面の少女に覆いかぶさられる愛里寿ちゃんの姿があった
今まさに、『口づけ』を交わそうとした『魔女』は、予期せぬ来訪者にどす黒い眼孔を向けた


「キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!」


入れ替わりより、排除を優先したか。天幕が揺れるほどの甲高い雄叫びを上げて、此方へと向かってくる


(;∵)「よ、陽子……陽子ォ!!」

(;T)「鳴神さん、待て!!動くなァ!!」


威嚇する肉食獣のようなバケモノに、『父』は恐れを抱かない。耐え切れぬと言った様子で駆け出した
肩を掴んで止めようとした俺の手は、細腕からは考えられないほどの強さで払いのけられてしまう


(;∵)「『行け』」

(;T)そ「なっ……!?」


そして、これまで聞いた中で一番、ハッキリと確かな声で短い指示を下された
彼は正気だ。正気の上で、狂気を演じている。その意図は考えずとも理解できる

自らを犠牲に、俺達を救う道を選んだのだ


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