カズマ「お前、あのキス……どこで覚えたんだ?」めぐみん「……バカ!」
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6:名無しNIPPER[sage saga]
2019/08/23(金) 00:58:36.88 ID:QaugMPoFO
「ごめんなさい……カズマ」

日が昇って、日が暮れて。
あれからもう1週間は経ったでしょうか。
時間の感覚がもやは定かではありません。
ぬるくなったタオルを替えていると、不意に。

「……めぐみん」
「っ……カズマ!?」

名前を呼ばれて、彼の口元に耳を寄せると。

「お前、あのキス……どこで覚えたんだ?」
「……バカ!」

此の期に及んで、何を言うかと思えば。
きっと、私を安心させようとしたのでしょう。
そう思うともう居ても立っても居られなくて。

カサカサに乾いたカズマの唇にキスしました。

「バカはお前だ……風邪が移っちまうぞ」
「移しても構いません! それでカズマが元気になるなら、私はどうなっても構いません!!」
「そんなの、主人公失格……だろうが」

今更、何を言っているのでしょうこの男は。
そもそも主人公なんて柄ではない癖に。
変なところで仲間思いな彼が、愛しくて。

「私の好きな男は熱なんかに負けません!」
「ああ……当たり前だ」
「だから早く良くなってください、カズマ!」
「ああ……すぐ、元気になるから……泣くな」

なけなしの気力を振り絞って私の頭を撫で、カズマは力尽きたようにまた眠りにつきました。


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