59: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/09/30(月) 22:55:44.15 ID:P1xDypFl0
「一番強いのはグラーフさん?」
「いえ」
ひとまず穴熊へと走る私。不知火は歩を駒台の上に置いて盤上を眺める。
「大淀が。彼女は、その……こういう言い方はよくないのかもしれませんが、和マンチの気がありまして。手八丁はさすがに使いませんが、口三味線やルールの穴を衝くことに抵抗がなく……というよりもそうやって相手をやり込める事に楽しさを見出してしまっているようでして」
「難しいところね」
盤面も、スタンスの違いも。
「いえ」
けれど不知火はあっさり否定した。どちらを、なんて考えるまでもなかった。
「不知火はそういう、勝ちに貪欲な彼女を見るにつけ、あぁ今日も彼女は彼女なのだなぁと、幸せな気分になります」
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