48: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2019/08/23(金) 00:19:18.46 ID:2euMv+sS0
螺旋階段を上りきると鉄扉があって、そこには丸い窓がついている。リベット打ちされた頑丈そうな窓。気密性の高そうな扉。
あ、と声が漏れた。珍しく咽ることなく、するり喉から抜け出ていった。
ここは。私がいる場所は。
「浜松泊地の母艦、『しおさい』って言いますー。仲良くしてあげてくださいねぇ」
ポーラがほんわかした口調で扉を開け放った。
海風が流れ込んでくる。
潮の匂い。眼を細めるほどの陽光。
短い廊下に切り取られた先の、大海原。
ここは船の上だ。
甲板の手すりが見える。ウインチ。そばに置かれているのは舫い綱だろうか、それとも荷を固定するためのもの? いや、彼らはCSARなのだから、救助用かもしれない。
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