238: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2020/03/22(日) 14:07:43.55 ID:S0LjOGb+0
「時間です」
不知火がついに空き容器をゴミ箱へ放り込んで言った。空中を二度タップするとログイン画面が表示され、その右隅には現在時刻が示されている。
いきましょう。不知火に促されて私たちは会議室へと向かった。指示通り、定刻の五分前。
既に会議室はごった返していた。佐世保、呉、パラオ。一通りそろっている。CSARの面々も、一塊になって席を陣取っていた。大淀と青葉がまだ来ていないようだ。
私たちの姿を見つけてポーラはひときわ大きく手を挙げた。さすがに酩酊はしていないようだ。柔らかな美少女の姿がそこにある。
後藤田提督は軽くこちらに目をやっただけで、腕を組んで何か難しい顔をしていた。そんな彼の様子を察してか、グラーフと大鷹もまた落ち着かないふうに見える。
加賀もいた。目を瞑って微動だにしない。隣には呉の杉崎提督がいて、後藤田提督と同じような思案顔。
パラオの霧島はまだ来ていなかった。空席を隣において、敦賀提督が忙しく爪を噛んでいる。苛立っている? 焦っている? わからない。
夕立と三神提督は何やら話し込んでいた。どちらも和気藹々としていて、この二人の周囲だけが少し空気を変質させている。佐世保というホームだからなのか、緊張というものと無縁なだけなのか。
247Res/192.30 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20