204: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2020/03/15(日) 12:41:40.95 ID:lzhGd5a70
はぁ、と加賀はため息をついた。諦念を多分に含んだものだった。
「だから子供はきらいなんです。後先を考えない……」
波音静かに加賀は水面へと立った。
演習開始の合図とともに、夕立は一気に吶喊する。巨大な水飛沫を上げながら、一目散に一直線、加賀を狙う。
加賀の応対。矢を掛ける、弦を引く、構える――放つ。川のせせらぎのような静けさを伴った動作。
私の傍らで、大鷹とグラーフが驚愕の吐息を零す。
艦載機へと変化した矢、その爆撃を夕立は最小限の動き、そして引き続き最短距離を往く。生半可な攻撃では、狂犬は止まりそうにない。
加賀はまたも矢を放った。素早く、冷静で、縮みつつある彼我の距離など一顧だにしないという風だった。
一層激しさを増した火炎の驟雨を夕立は紙一重でかわし続けるも、さすがに連戦に次ぐ連戦の果てでは無理があるのか、目に見えてその機敏さは失われつつあった。脳内では避けているのだろう。しかし、体が追いついていない。服や髪の毛の端々へ火が燃え移る。
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